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ロボカップ2018

ロボカップニュースを隠蔽するマスコミ

昨日、500エラーにより突如サイトが消えたことと、とりあえず急ごしらえながら新規サイト(昨日公開時とはURLを変えています。)を作ったことをお知らせいたしましたが、先ほど回復しました。サーバー管理会社からは、500エラーはCGIやPHPのプログラムエラーなので、会社の管轄外だとの連絡がありました。そこで、まずプラグインの整理を始め、いくつか不要なものを削除したところ、もとのサイトが回復し、余りにもあっけない回復ぶりにびっくりしているところです。次の更新日が迫っておりますので、以上、取り急ぎお知らせいたします。(8/16) 前回のなぜ真備町が襲われたのかでご紹介したRKBラジオご出演の気象予報士さんは、先日のご出演時には、昨今の豪雨や高温はこれまで例のないものだと、その異常さを明確に認める発言をなさっていました。わたしの指摘が届いたのか、あるいは別の方面からも同様の指摘があったからのかは分かりませんが、まずは事実を事実として認識することから全てが始まります。しかし目下の日本は、明々白々すぎる事実ですら、事実とは認めず、事実そのものを隠蔽しようとする圧力が社会全体に作用しています。 こうした圧力は、政治的権力によって行使されるものだと一般的には解釈されていますし、圧倒的多数の人々もそれを信じて疑ってはいないはずです。しかし何時の頃からか、日本社会にかかる圧力装置は、主体を持たぬ偏在的な姿へと変わってきたように思います。戦前ならば、天皇制を背景にした軍部が圧力主体であり、敗戦後はGHQが圧力主体となり、それぞれその姿はきわめて明確に認知しうるものとして存在し続けてきました。政府も国民もマスコミも、生物的ないしは社会的死を覚悟することなしには、それらの圧力下から脱することは不可能でした。 しかし現在は、かつてのような超越的な権力は存在しません。もちろんその時々の政権は政権を維持するために各方面に圧力をかけることもありますが、それらはきわめて限定的であり、かつてのような超越的な圧力装置とは全く様相を異にしています。現在の日本を覆う圧力装置は目には見えず、しかもあらゆる所に作用を及ぼす偏在性をも帯びています。当然のことながら、ほとんどの日本人が、それらの圧力を圧力とは感じぬまま日々を過ごしています。 このいわば目には見えない不可視の権力が、目下の日本を牛耳っているといっても過言ではありません。権力そのものは不可視ですが、その権力の行使は、当然のことながら個々具体相をもって現れますので、権力行使の結果として現れた様々な事例から権力の正体に迫ることは十分に可能です。その代表格がマスコミですが、かつてのマスコミの報道姿勢は、偏向も含めて、東西冷戦時代には西側(自由主義陣営)、東側(社会主義陣営)という左右に分かれた、非常に明確な政治的対立に依拠したものでした。可視化された明確な根拠に基づく偏向は、今から思うと、言論活動としてはある意味健全だったとも思われますが、現在のマスコミの偏向には、そうした健全性すら失われています。冷戦構造が崩壊し、世界の、そして人々の拠って立つ価値観が混沌としていることも背景にあることは事実だとしても、それだけでは日本の現在を語ることはできません。 マスコミの偏向とは、報道された内容によって生じる場合と、報道されなかったことによって生じる場合とがありますが、戦前の大本営発表のように、事実と異なる報道によってより積極的に事実を隠蔽するという、両者一体化型の偏向報道もありえます。基本的には言論の自由がある現在の民主体制下では、戦前のような露骨な統制型の偏向報道は見られないものの、報道しないという一見消極的に見える手法によって、重大な偏向報道がなされています。 とここまで書いたところで、今朝(昨日)の朝刊(読売)に目を通していたところ、地域版に「ロボカップ世界大会2018」で九州工業大学がV2を達成したとの記事が目に入りました。ロボカップ世界大会が開催されているとはこの記事で初めて知ったので、詳細が知りたくてWEB検索したのですが、日本語ページは受賞校の広報ページをいくつか見つけたものの、一般的なニュース記事はほぼ皆無に近い。なぜWEBにすらニュースがないのか余りにも不可解です。 読売の記事は非常に簡単な内容でしたが、九工大の広報を読むと、優勝した九工大のロボットは、トヨタやソフトバンクのロボットにも採用され、その高度な能力はすでに実用レベルでも証明済みの優れものだという。読売はここまでの紹介はしていませんでしたが、詳細は以下のリンクをご覧ください。 世界大会「RoboCup 2018」で優勝! 2連覇の快挙!!(九州工業大学 Domestic Standard PlatformとProcter & Gamble Dishwasher Challenge Awardの2部門でそれぞれ第1位) 検索する中で見つけたのですが、福岡では、福岡大学も九工大とは別部門で優勝していることを、同大学のHPでて知ったばかりで驚いています。読売はこちらは報道していませんでした。 ロボカップ2018世界大会で福大チーム2大会連続4度目の優勝(福岡大学) こちらも検索で見つけたので、リンクを貼っておきます。https://www.metro-cit.ac.jp/topics/oshirase/d02/3/2615(東京都立産業技術高専) そこで他国の状況も知りたいとは思いましたが、日本語ページでの紹介、解説は見つからず、やむなく英文の公式サイト、カナダ・モントリオールRoboCup 2018にアクセスして、RobCup 2018 Award(ロボカップ2018受賞者―念のためも受賞者一覧ページのURLも書いておきます。http://www.robocup2018.org/?page=award&lang=en)を開いてみたところ、何と、日本の受賞者は上記3大学以外にも以下の5大学が受賞していました。 玉川大学 Domestic Standard Platform部門で第3位 名古屋工業大学 escue Competition部門で第3位 龍谷大学 Technical Challenge部門第3位 愛知県立大学 Challenge Shield部門で第3位 千葉工業大学 Kid Size Technical Challenge部門で第1位 九工大が2部門受賞していますので、延べ数での日本の受賞は9大学になります。 他国もいくつか紹介しますと、ドイツが超ダントツの43,イランが15,中国が11,フランスが11,(日本が9)、オーストラリアが8,アメリカが7,ネザーランドが6,インドネシアが5、ポルトガルが5,台湾4,メキシコが3,チリが2、タイが2。意外なことに英国が1(Virtual Robot Competition部門で第1位)、韓国が1(Kid Size Technical Challenge部門で第3位)・・・多い国は一部数え間違いがあるかもしれません。直接、一覧にてご確認ください。 ついでに調べてみたところ、RoboCupはかなり前(1990年代後半頃)から続いているらしい。世界大会出場者を決めるためのロボカップジャパンも2000年前後頃から始まっているようですが、日本では一時の中断(おそらく予算が徹底的に削られた小泉政権時代)を挟み、最近はかなり活況を呈しているようです。昨年は何と、世界大会が日本の名古屋で開催(RoboCup 2017 Nagoya Japan)されたそうですが、当時購読していた西日本新聞では全く報道されていません。(参照:ロボカップ日本委員会) 読売も含めて他紙もおそらく報道していないのではないか。WEBを検索しても、関連記事は主催者や入賞大学等の当事者自らが発信している広報記事以外はほぼ皆無だからです。ほぼといったのは、根気と時間が続かず、検索は4,5ページぐらいで最終地点にまでは至っていないからです。これら関連ニュースは、NHKラジオでは全く放送していないのは言うまでもありません。今朝のNHKラジオでは、サムスンの新製品を非常に詳しく紹介をしていましたが、放送基準はどこにあるのでしょうか。しかしこうした隠蔽による偏向は、NHKだけではないところが深刻です。 ところで、IT、AI基礎技術であるプログラミングの42回目の大学対抗プログラミング国際大会が、今年の4月に北京で開かれたそうですが、これも全く報道されていません。この大会では東大をはじめ日本勢も好成績を上げたという。RoboCup2018では名前のなかったロシア勢が1位、2位を独占したのも興味深い結果です。日本でもRoboCup入賞大学と大学対抗プログラミング国際大会入賞大学が見事に分かれており、IT、AI技術の奥深さを感じさせる結果になっています。ただ中国は両方で上位に食い込んでいることにも注意が必要ですが、日本も国別に見ると、両部門とも上位に食い込んでいることになるのはあらためていうまでもないでしょう。ただ研究予算等の配分に当たっては、安倍政権お好みの、トップスリー大学への集中投資という偏りは、日本の今後を危うくしかねないことも、これら世界大会の結果から読み取ることもできるはずです。しかし日本では、こうした基礎判断の資料となりうる報道がほとんど隠蔽されていることをまず問題にすべきです。 今回は全く想定外のニュースに遭遇し、「不可視の権力」として完結させる当初の予定を変更せざるをえなくなりました。次回はこの続編として、さらに核心にせまるブログを発信することにいたします。